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 デザイン性が高い“道具”を建設現場に投入し続けるメーカーとして知られるTJMデザインが新製品を出した。9月から販売を開始した「石こうボードの面取り加工用かんな」「すみつけ筆記具」「コンベックス」だ。いずれの道具も専門担当者(プロジェクトマネジャー)が現場に足を運ぶところから開発をスタートさせている。

 例えば、「かんな」の場合、プロジェクトマネジャーの串間重樹さんが2007年1月に現場で見た“歪んだかんな”がきっかけになった。木製のかんなは、ボードとの摩擦で変形していた。この問題を串間さんは、フッ素コーティング加工やアルミダイカスト製フレームなどを採用することで解決した。同社の製品試験によると、木製の同等製品に比べて3倍以上の滑り速度があり、摩擦を軽減できる。

 交換可能な汎用のカッターブレードをかんなに組み込んだのも、職人が石こうボードをカッターで削っているシーンに遭遇したからだ。職人が手にしていたかんなは、本体から刀がはみ出していた。安全性を高めるため、刀が表に出ない形にした。面取りの幅(深さ)を1~4mmまで1mm刻みで調節できる機構も盛り込んだ。

 企画から製品化に至るまで、デザインの検討を繰り返した。形状などに改良を加えながら07年7月から12月の間に計3回、プロトタイプモデルを制作。職人に試用してもらった。グリップ型のモデルを試してもらったが、「使い慣れた四角い形がいい」といった理由で職人には受け入れられなかった。意見を聞いた職人は、延べ100人を超えたという。

ボードカンナ(写真:TJMデザイン)
「ボードカンナ180」。面取り専用(価格:3990円/写真左)と、面取りと平削りの両方に使えるモデルが2種類(価格:3675円~3990円/写真中央と右)。職人さんが使っていた磨耗した木製かんなを改良することが開発のきっかけになった

 建設現場用のすみつけ筆記具は、コンクリート工事の型枠を組む職人の「とにかく芯が折れないシャープペンシルが欲しい」という要望に応えたものだ。2.0mmの太い芯を今回の新製品で初めて採用した。「職人さんは書くのではなく、力を入れてマーキングしていた」と串間さんは話す。ペンの先端部分は金属製に替えた。これは「芯が減ってきたときにコンクリートなどとすれて壊れる」という職人の体験談に基づく改良だ。

 すみつけ筆記具ではほかに、約3気圧の圧縮空気でインクを押し出す加圧ボールペンなどもラインアップした。打ち合わせのときにボールペンを使う職人が多いことを現場でリサーチしたからだ。どの向きからでも書けることを目指して加圧タイプにした。

建設現場用のすみつけ筆記具(写真:TJMデザイン)
建設現場用のすみつけ筆記具。加圧式の「すみつけボールペンAllWrite」(価格:525円/写真左の3本)。ペン先の耐久性を高めた「すみつけシャープメタルヘッド」(価格:1155円/写真中央の2本)。「すみつけホルダーメタルヘッド/フルメタル」(価格:1155円~2310円/写真右の2本)。芯の耐久性の向上を望む声に応えて開発した

 コンベックスでは、「使い込むと巻尺部分の目盛りのかすれることがある」という職人の声を開発に生かした。巻尺部分をナイロンパイプでコーティングすることで、これまでの約7倍の耐久性を確保している。

コンベックス「スパコンロック25」(写真:TJMデザイン)
コンベックス「スパコンロック25」。巻尺部分の長さが5.5m(価格:4410円/写真左)と7.5m(価格:5145円/写真右)の2種類。メートル目盛りのほか、それぞれに尺単位の目盛り付きモデルを用意する。巻尺部分の目盛りのかすれ対策を施した

 これまであまり現場の道具には使われてこなかった素材を新製品に導入する――。そうした取り組みは、職人からの提案やスタッフの発案に支えられている。「いままでにない製品を生み出すために、常に新しい素材を使うことを意識している」と串間さんは話している。

問い合わせ:TJMデザイン
電話:0120-125577