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2週間のご無沙汰でした。猛暑はあいかわらず続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、ノンフィクション作家の山岡淳一郎さんをゲストに迎えた対談「これからのマンション管理を考える」は、今回の第5回で今シリーズが終わります。そこで「区分所有法や標準管理規約がいかに一般生活者の視点に立っていないか」が話題となり、ホストの村井忠夫さんが、その典型として区分所有法66条を挙げています。
「その区分所有法に66条という、ちょっと、もう、どうにも理解しにくい条文があります。まあ、目もくらみそうなほど難解な条文ですね……」
対談に同席していた私は、思わず「そのとおり!」と笑ってしまいました。

区分所有法は、単棟型のマンションを想定した第1章の区分所有に関わる部分を団地型のマンションを想定した第2章に適用するため、66条で「読み替え」が必要な条項号を挙げて、どのように読み替えるのかを説明しています。
ただそれだけの条文なのですが、これがなまじの神経では読みこなせない代物です。
団地型のマンションがどういうものかを解説した書物は多数ありますが、この66条を条文に沿って逐語解説した本にはまだ出会ったことがありません。おそらく立法に携わった人以外、誰もまともに読み込んでいないのではないか、と思えるほど“読む気”をなくさせる悪文なのです。

新入社員の時代には、これも悪文が多いことで名高い建築基準法を細かく読み込んでいた私ですが、その後この区分所有法66条を目にしたときは、“法律家を目指さなくてよかった”とつくづく思いました。それと同時に、これだけの条文を読み下せる専門家というのは、いったいどういうアタマをしているのだろう、とあきれたことを覚えています。

もし多少とも法律的思考に自信がおありなら、区分所有法を片手に、是非、以下に掲げた66条の条文を読んでみてください。もちろん、読みとばして次ページへ飛んでいただいても結構です。
こんなことは行数に制限のないサイトだからできることで、ページに限りのある紙媒体では決して許されないでしょう。

(建物の区分所有に関する規定の準用)
第66条
第7条、第8条、第17条から第19条まで、第25条、第26条、第28条、第29条、第30条第1項及び第3項から第5項まで、第31条第1項並びに第33条から第56条までの規定は、前条の場合について準用する。この場合において、これらの規定(第55条第1項第1号を除く。)中「区分所有者」とあるのは「第65条に規定する団地建物所有者」と、「管理組合法人」とあるのは「団地管理組合法人」と、第7条第1項中「共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設」とあるのは「第65条に規定する場合における当該土地若しくは附属施設(以下「土地等」という。)」と、「区分所有権」とあるのは「土地等に関する権利、建物又は区分所有権」と、第17条、第18条第1項及び第4項並びに第19条中「共用部分」とあり、第26条第1項中「共用部分ならびに第21条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設」とあり、並びに第29条第1項中「建物並びにその敷地及び附属施設」とあるのは「土地等並びに第68条の規定による規約により管理すべきものと定められた同条第1項第1号に掲げる土地及び附属施設並びに同項第2号に掲げる建物の共用部分」と、第17条第2項、第35条第2項及び第3項、第40条並びに第44条第1項中「専有部分」とあるのは「建物又は専有部分」と、第29条第1項、第38条、第53条第1項及び第56条中「第14条に定める」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)の持分の」と、第30条第1項及び第46条第2項中「建物又はその敷地若しくは附属施設」とあるのは「土地等又は第68条第1項各号に掲げる物」と、第30条第3項中「専有部分若しくは共用部分又は建物の敷地若しくは附属施設(建物の敷地又は附属施設に関する権利を含む。)」とあるのは「建物若しくは専有部分若しくは土地等(土地等に関する権利を含む。)又は第68条の規定による規約により管理すべきものと定められた同条第1項第1号に掲げる土地若しくは附属施設(これらに関する権利を含む。)若しくは同項第2号に掲げる建物の共用部分」と、第33条第3項、第35条第4項及び第44条第2項中「建物内」とあるのは「団地内」と、第35条第5項中「第61条第5項、第62条第1項、第68条第1項又は第69条第7項」とあるのは「第69条第1項又は第70条第1項」と、第46条第2項中「占有者」とあるのは「建物又は専有部分を占有する者で第65条に規定する団地建物所有者でないもの」と、第47条第1項中「第3条」とあるのは「第65条」と、第55条第1項第1号中「建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成する管理組合法人にあっては、その共用部分)」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)」と、同項第2号中「建物に専有部分が」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)が第65条に規定する団地建物所有者の共有で」と読み替えるものとする。