PR

 ハザマと安藤建設は5月24日、2013年4月1日付で合併すると発表した。吸収合併の方式を採用し、ハザマを存続会社、安藤建設を消滅会社とする。新会社の社名は「安藤・間」。両社の12年3月期の単体売上高を合計すると3276億円となり、上場する建設会社では7番目の規模となる(図1)。

図1 合併で業界7位に
上場建設会社の売上高ランキング。新会社「安藤・間」は7位の規模となる
上場建設会社の売上高ランキング。新会社「安藤・間」は7位の規模となる

 「震災復興後を見据えて、海外事業やリニューアル事業、エネルギー関連事業を強化する。新会社は連結売上高3400億円以上、経常利益65億円以上を目指す」。新会社の社長に就任する安藤建設の野村俊明社長は記者会見でこう語った(写真1)。新会社の会長に就くハザマの小野俊雄社長は、「建設会社にとって、事業の規模は力の一部だ」と指摘。「各社の売上高が2000億円弱の合併前と、3000億円超になる合併後は違う。大型工事や円借款による海外工事などに挑戦しやすくなる」と続けた。

写真1 震災復興後の難局を見据える
5月24日、記者会見を開いた安藤建設の野村俊明社長(右)とハザマの小野俊雄社長(写真:日経アーキテクチュア)
5月24日、記者会見を開いた安藤建設の野村俊明社長(右)とハザマの小野俊雄社長(写真:日経アーキテクチュア)

 ハザマの海外事業は、メキシコを中心とする中南米やインドネシア、ベトナムが多い。一方、安藤建設はタイやマレーシア、シンガポールが中心で、両社の地域はほとんどかぶっていない。

 ハザマは建築と土木の売上高がほぼ半々なのに対して、安藤建設は売り上げの大部分を建築が占める。国内の民間建設投資が低水準で推移するなか、相互の顧客基盤を生かして、リニューアル事業も活発に展開する方針だ。

 ハザマは03年10月、負債を抱えた不動産事業を切り離して、建設事業だけを継承した。この際、ハザマが安藤建設に支援を要請し、両社は資本業務提携契約を締結。安藤建設からハザマへの役員の派遣や両社の技術者の交流、資機材の共同調達などを進めてきた。

 約9年間にわたって信頼、協力関係を築いてきた両社。合併の成否は、利益率を向上できるかどうかに懸かっている。

 ハザマの12年3月期の完成工事総利益率は、建築と土木の全体で8.4%だったものの、建築だけで見ると4.1%と低迷。安藤建設は全体で5.1%、建築に限ると5.0%だった。重複部門の効率化によるコスト削減はもちろん、新市場の開拓や両社の強みを生かした付加価値の高い提案を顧客にできるかどうかが鍵となりそうだ。