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 防火地域に耐火木造の大型建築物を建設する─。

 竹中工務店が設計、施工を担当する事務所ビル「大阪木材仲買会館」(大阪市)が7月、着工した(図1)。同社が開発した「燃(も)エンウッド」と呼ぶ耐火集成材を構造材として用いる。心材、表面材とも木材を使っている。耐火性能と木材の意匠性を両立できるのが特徴だ。同社によると、鋼材内蔵型や耐火被覆型とは異なる方式での耐火木造のオフィスビルは国内初となる。

図1 延べ面積1000m2超のオフィスを耐火木造に
大阪木材仲買会館の外装イメージ(左)と内装イメージ(右)。地上3階建てで、燃エンウッドを2、3階の柱、梁に用いる。柱・梁接合部の構造性能を確認するなど、設計方法の確立に取り組む。構造断面の合理化、コスト低減を図り、木材利用の普及促進につなげる(資料:竹中工務店)
大阪木材仲買会館の外装イメージ(左)と内装イメージ(右)。地上3階建てで、燃エンウッドを2、3階の柱、梁に用いる。柱・梁接合部の構造性能を確認するなど、設計方法の確立に取り組む。構造断面の合理化、コスト低減を図り、木材利用の普及促進につなげる(資料:竹中工務店)

大阪木材仲買会館の外装イメージ(左)と内装イメージ(右)。地上3階建てで、燃エンウッドを2、3階の柱、梁に用いる。柱・梁接合部の構造性能を確認するなど、設計方法の確立に取り組む。構造断面の合理化、コスト低減を図り、木材利用の普及促進につなげる(資料:竹中工務店)

 同会館は、延べ面積1093m2、地上3階建てで、オフィスと会議室、展示スペースからなる。2、3階を耐火木造とし、地震や津波など災害対応を目的に1階と敷地境界に近い面を鉄筋コンクリート(RC)造とした。道路に開けた面には木製の建具を採用し、木の表情が見える建物とする。木材の保護を目的に軒庇も設ける。

 建築主は大阪木材仲買協同組合。2013年3月の竣工予定だ。国土交通省が木造建築の普及を促すために実施している「2011年度木のまち整備促進事業」の採択事業として、8570万円の設計費、建設費の補助を受けている。

 竹中工務店大阪本店設計部第4設計部門の原哲也課長は、「『都市のコンクリートジャングルを木の森に変えていく』というのが、設計コンセプト。火や水、日差しに弱いという木の特性に配慮したデザインを心がけた。都心に耐火木造をつくることが、木造利用の促進、林業の活性化につながるはずだ」と意義を強調する。