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「居室」は天井高、採光、換気が基準値以上であることが条件。しかし、一般の建て主は、そんなことは知らない。竣工後に思わぬ使い方でトラブルを招かないために、居室の条件をきちんと説明できることが重要だ。

─前回まで教えていただいた集団規定は、健全な街づくりのために建築物の用途や規模を規制するものでした。では、単体規定はどのような目的で定められているのでしょうか。

本多徹(以下H) 単体規定は個々の建築物の安全や衛生を目的とする技術的な基準です。

草刈直子(以下K) 特に居室については、採光や換気など衛生面について様々な条件が設けられています。

─そもそも居室とは何を指すのですか?

K 建築基準法第2条4号に、居室とは「居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室」と書かれています。「継続的」とは、同じ人がずっといる状態だけでなく、複数の人が入れ代わり立ち代わり使用する状態も含みます。住宅の場合、居間やダイニングキッチンは居室ですが、浴室やトイレは居室ではありません。

─確か、居室には天井高や窓のルールがあるんですよね。

K すべての居室は、2.1m以上の天井高を確保しなければなりません。圧迫感を防ぎ、災害時にスムーズに避難できるようにするためです。ただし、平均天井高で測るので、部分的にはもっと低い箇所があってもかまいません(図1)。

図1 居室は平均天井高2.1m以上が条件
(イラスト:宮沢 洋)
(イラスト:宮沢 洋)

H また、住宅の居室には床面積の7分の1以上の有効採光面積が必要です。これは健康のためです。