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大規模木造は要所を金属で固めるもの─そんなイメージを打ち破るビルがスイスで進行中だ。タメディア新本社は木造・地上7階建てで、接合部に金物を使っていない。設計者の坂茂氏が狙いを語る。

 スイスのチューリヒで間もなく完成を迎える木造・7階建てのオフィスビルである(写真2-1)。クライアントのタメディア社は新聞、雑誌、テレビ局、ラジオ局を持つスイスのメディア会社。敷地の一帯をこの会社が所有しており、古い既存の建物を解体して、新たな本社ビルをつくるため、2008年4月から設計を開始した。

写真2-1 メディア会社の新発信拠点
タメディア新本社の工事中の外観。街並みに合わせて建物のリズムやラインをそろえ、周囲になじむように配慮した(写真:坂茂建築設計)
タメディア新本社の工事中の外観。街並みに合わせて建物のリズムやラインをそろえ、周囲になじむように配慮した(写真:坂茂建築設計)

 最初から木造でやりたいと思っていたが、クライアントから「自分の家でリラックスしているような雰囲気で仕事がしたい」という要望があり、木の家のリビングのような雰囲気をつくろうと考えた。