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千葉県浦安市は1月30日、注目を集めていた液状化対策の実現性に関する報告書を公表。併せて、事業スケジュールを示した。ただし技術面やコスト面で課題は山積みで、住民の合意を得られるかは不透明だ。

 報告書は、浦安市の液状化対策実現可能性技術検討委員会(委員長:東畑郁生・東京大学大学院工学系研究科教授)による検討をまとめたもの。検討してきたのは、道路などの公共施設と既存宅地を一体的に対策する技術だ。代表的な市街地液状化対策である「地下水位低下工法」、「格子状改良工法」を対象とした。2工法とも一定の条件を満たせば「液状化軽減効果が期待できる」と結論付けた。一方で、多くのリスクや課題も指摘した(図1)。

図1 報告書で2工法のリスクや課題を示す
浦安市の中町、新町地域の平均的な地盤をモデル地盤として液状化対策を検討。技術的な検討では、浦安市で観測された東日本大震災の本震(M9.0、160ガル)を想定地震動とした。住民の費用負担は工法や地盤特性によって異なる(資料:浦安市の市街地液状化対策実現可能性検討調査報告書などをもとに日経アーキテクチュアが作成)
浦安市の中町、新町地域の平均的な地盤をモデル地盤として液状化対策を検討。技術的な検討では、浦安市で観測された東日本大震災の本震(M9.0、160ガル)を想定地震動とした。住民の費用負担は工法や地盤特性によって異なる(資料:浦安市の市街地液状化対策実現可能性検討調査報告書などをもとに日経アーキテクチュアが作成)

 道路と宅地の一体的な対策は、復興交付金による支援の対象となる。住民の費用負担を軽減するため、東日本大震災で被害に遭った自治体の多くが事業化を検討している。早くから検討を始めた浦安市の結論に注目が集まっていた。