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─2分の1ルールに最近、見直しがあったとか。

K はい、2012年9月に一部緩和されました。既存部分の2分の1を超える面積の増改築を行う場合でも、既存部分が一定の耐震性能などを確保すれば、遡及適用の緩和を受けることができるようになりました(詳細は図2の下)。近年は行政もストック活用を推進しているので、法律も建築確認も改修を支援する方向に変わっています。

H ここまで説明してきた緩和措置はすべて、既存不適格(第1回参照)であることが大前提だということを忘れないでください。つまり、建築時には違法ではなく、適法だったと証明できなければなりません。

 それには原則として検査済証(第2回参照)が必要です(図3)。検査済証がない場合の対応は、行政庁によって千差万別ですが、厳しいところでは、確認申請が受け付けられないケースもあります。だから完了検査が重要なんです。

図3 検査済証は資産価値に影響
(イラスト:宮沢 洋)
(イラスト:宮沢 洋)

─中古マンションの住戸改修でも確認申請が必要なケースはありますか。

H 個人が専有部分を改修する場合は、床面積を増やさない限り、確認申請が必要なケースはまずないでしょう。

K あるとすれば、1棟丸ごと改修してワンルームをファミリータイプにするようなケースでしょうか。界壁の過半を取り壊せば、大規模な模様替えに当たります。外装の模様替えや階段の掛け替えも、それぞれの過半なら同様です。また、事務所を共同住宅にするなど、用途変更にも確認申請が必要です。

H こうした場合も竣工時の検査済証がないと、実現が難しくなります。これからのストック活用の時代には検査済証が重要だということを肝に銘じておいてください。