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軽さを生かすならば改修

 柱・梁での木材利用にも開拓の余地はある。「木の長所を生かすならば、改修にも目を向けるべきだ」と語るのは、杉本洋文・東海大学工学部建築学科教授(計画・環境建築会長)だ。杉本教授は、海外の木材活用例を視察することが多い。なかでも衝撃を受けたのが、米国のワイデン+ケネディ広告代理店ビルだ(写真8-2)。

写真8-2 木を使った改修で軽量化
米国・ポートランドのワイデン+ケネディ広告代理店ビル。外観からは想像もつかない木の空間が内部に広がる(写真:杉本 洋文)
米国・ポートランドのワイデン+ケネディ広告代理店ビル。外観からは想像もつかない木の空間が内部に広がる(写真:杉本 洋文)

 この建物は既存の木造建物の内部を一部撤去し、RC壁で補強したうえで、木造で1層増築したもの。「木は他の構造材に比べて軽い。日本のビルでも一部を木造に変えて軽量化を図り、耐震性を高めるリノベーションがあり得る」(杉本教授)。例えば第1章「『現し』の耐火木材が実用段階に」で紹介した耐火木材を使えば、高層ビルの上層階を木造で増改築することも可能だ。