PR

─では、基本的なことから…。

 まず、縦枠と横枠をどう納めるか、から始めましょうか。私たちの標準は縦枠勝ちです(図2)。縦枠勝ちだと横枠の小口は縦枠に隠れ、縦枠の小口は天井を向くので、人目につきません。

図2 「縦枠勝ち」がすっきり見える
伊礼智設計室での標準的な掃き出し窓の姿図(資料:伊礼智設計室)
伊礼智設計室での標準的な掃き出し窓の姿図(資料:伊礼智設計室)

 枠同士がL字形に絡むときのように、どちらの材を勝たせても室内から小口が見えてしまう場合、熟練の職人なら留め納まりにするでしょう(図3)。ただ、仕事が悪いと、完成直後はきれいであっても、時間がたつにつれて材が縮んで端部が離れてしまう。これを笑う、と表現します。

図3 小口を見せない「留め」
(イラスト:宮沢 洋)
(イラスト:宮沢 洋)

 笑うのを防ぐために、うちでは材の端部をしゃくってかみ合わせます(図4)。ヒントは吉田五十八がよく用いたはっかけという納まりです。はっかけは土壁のときに枠を薄く見せる納め方法ですが、これを材同士の納まりに応用しました。見付けは3mmで、枠をごく小さく見せます。

図4  伊礼流・はっかけ納まり
(イラスト:宮沢 洋)
(イラスト:宮沢 洋)

図5 「見付け」「見込み」とは
(イラスト:宮沢 洋)
(イラスト:宮沢 洋)

─見付けとは?

 見付けは、枠なら枠の、正面から見える部分の幅のことです。見付けに対し、枠の奥行きを見込みと言います(図5)。このほか、枠まわりでは、各部をそれぞれ縦枠、上枠、下枠、敷居と呼びます。

─下枠と敷居の違いは?

 掃き出し窓など、床の高さに下枠があるときは敷居と呼びます。腰高の窓なら下枠または窓台です。次回も引き続き、建具についてみていくことにしましょう。