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合わせガラスの日よけも

 建物内には、木の普及・啓蒙を意識したデザインも見られる。吹き抜けのエントランスホールには、多数の樹種の板を、格子にはめこんだ壁が立ち上がる(写真3)。

写真3 防火設備のない吹き抜け
1階にある吹き抜けのエントランスホール。避難安全検証法によって竪穴区画の適用を外し、シャッターなどの防火設備がないすっきりとした空間にしている(写真:生田 将人)
1階にある吹き抜けのエントランスホール。避難安全検証法によって竪穴区画の適用を外し、シャッターなどの防火設備がないすっきりとした空間にしている(写真:生田 将人)

 展示物ではないが興味深いのが、西向きの開口部だ。薄くスライスしたスギの木を2枚のガラスで挟み、目隠しと日よけにしている(写真4)。

写真4 木材を最大限に見せる
3階の中会議室。向かいの建物が近い西面では、薄く削ったスギを2枚のガラスで挟み、目隠しと日よけを兼ねている(写真:生田 将人)
3階の中会議室。向かいの建物が近い西面では、薄く削ったスギを2枚のガラスで挟み、目隠しと日よけを兼ねている(写真:生田 将人)

 総工費は約4億円。うち国土交通省「木造建築技術先導事業」の補助金が8570万円だった。

 完成以来、見学者が絶えない。各地の林産業・建築関係者のほか、議員も見学にやってくる。「反響が大きく、交代で建物を案内するスタッフの姿勢までよくなった気がする。今後は、この建物を生かした普及・啓蒙活動を本格化させたい」と、大町次長は抱負を語る。