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“敷居”を下げて仕事を増やす

 勤め人ではなく、自分で事務所を主宰している設計者も多い。日経アーキテクチュアの調査では約4割が既に独立したと回答。これから独立したいと考える回答を合わせると約6割を占め、転職よりも独立志向が高いことが分かる(図2-4、2-5)。

図2-4 4分の1が転職の意向
転職についての読者の意向。約4分の1が転職を考えている(資料:日経アーキテクチュア)
転職についての読者の意向。約4分の1が転職を考えている(資料:日経アーキテクチュア)
図2-5 6割が独立の意向
独立についての読者の意向。既に独立した設計者が約4割を占め、約2割が独立を志向(資料:日経アーキテクチュア)
独立についての読者の意向。既に独立した設計者が約4割を占め、約2割が独立を志向(資料:日経アーキテクチュア)

 事務所の主宰者なら、自分で仕事を取りに行くことが不可欠だ。住宅を手掛けているのであれば、建て主を紹介するサービスを利用するのも1つの手段になる。そうしたサービスの提供者が求める設計者像から、年収や売り上げをアップさせるヒントが見えてくる。

 大ざっぱにいえば、設計者は建て主に対して“敷居の高さ”を払拭することが重要だ。

 リビング・デザインセンター(東京都新宿区)が開設したリビングデザインセンターOZONEには、家づくりの支援を求める建て主が来店する(写真2-3、2-4)。「建て主は名のある設計者が相手だと、自分の意見を聞いてくれないのではと心配になる。検討が進むにつれて断りづらくもなる」。同社コンサルティング部ソリューショングループの山内亮美マネージャーは、建て主の心情をこう読む。

写真2-3 家づくりを支援
東京・新宿のリビングデザインセンターOZONEに設けた「住まいとインテリアのソリューションスタジオ」。建て主の家づくりを支援するサービスを展開(写真:リビング・デザインセンター)
東京・新宿のリビングデザインセンターOZONEに設けた「住まいとインテリアのソリューションスタジオ」。建て主の家づくりを支援するサービスを展開(写真:リビング・デザインセンター)
写真2-4 建て主が設計者を選択
建築プロデュースサービスのためのコーナー。設計者の情報を集めたファイルを棚に並べてある。あらかじめ設計者を決めていない建て主も多く、こうした材料を基に選ぶ(写真:リビング・デザインセンター)
建築プロデュースサービスのためのコーナー。設計者の情報を集めたファイルを棚に並べてある。あらかじめ設計者を決めていない建て主も多く、こうした材料を基に選ぶ(写真:リビング・デザインセンター)

 ここ数年で、建て主が望む設計者との関係が変わりつつある。以前は建て主が具体的な設計者をあらかじめ決めていたのが、最近は決めずに来店するケースが増えているという。

 「以前は『先生、お願いします』といった具合に一任するケースが多かった。最近は、建て主が自ら描いた生活シーンを実現できるよう、コミュニケーションを図りながら一緒に家づくりをしてくれる設計者が望まれている。若い建て主は作家性をさほど求めない」(山内マネージャー)

 “一緒に家づくり”は設計段階だけにとどまらない。同社は設計者に対して自ら建設現場に足を運ぶようアドバイスする。所員に任せるよりも主宰者が自ら出向く方が、建て主が安心するからだ。