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不動産を処分しやすい形に

 仮にアパートを建設してしまうと、土地を売却しにくくなったり、売却できても更地より価格が低くなったりするので、処分しにくくなる。元の更地に戻すことができれば、アパートが建っている状態より高く売却できるが、借家人調整のために時間がかかり、立ち退き料や建物の解体費など多額の支出が生じる。このため、納税に十分な現金を調達できなくなる可能性がある。

 相続税法には、世帯主などの死亡による相続開始後、10カ月以内に相続税を納税することが定められている。しかし、上記の理由から、相続開始後10カ月以内にアパートとその敷地を処分できなければ、納税額分の現金を調達できず、自宅の売却を迫られることにすらなりかねない。

 こうした事態を避けるためには、アパートなどの建物を建てず、コンテナ式のレンタル倉庫にしたり、月決め駐車場にしたりする方策が考えられる。いずれも更地にして売却することが容易なうえに、ある程度の収益を見込めるからだ。

 3つ目の財産分割対策は、相続時に配偶者や子どもが争うことなく、資産を分割できるようにする対策で、最も重要だ。例えば、土地を売却して調達した資金で、複数戸の中古マンションをまとめて購入し、賃貸する方策が考えられる。区分所有権のマンションは、将来の相続時に配偶者や子どもに容易に分割できるし、賃貸で収益を上げることもできる。