PR

設計競技に200以上の応募

 市原市は、北川フラム氏に相談を持ち掛けた。北川氏は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「瀬戸内国際芸術祭」など、多くのアートイベントの運営を手掛けるアートフロントギャラリー(東京都渋谷区)の代表だ。

 北川氏は改修の設計者を公募することを提案。アートフロントギャラリーが事務局となって2010年に公募プロポーザルを実施すると、231の応募があった。石井部長は「改修設計がこれほど関心を集めるとは思ってもみなかった」と言う。

 当選したのは有(あり)設計室(東京都杉並区)。既存のコンクリート躯体に、自立する鉄骨造の「アートウオール」を組み込んでいく案だ。

アイソメ図
アイソメ図

 そのアイデアを生かして完成した新美術館は、道路側(東側)はかつての面影を残すものの、湖に面した北側は全く違う印象となっている。展示もガラリと変わり、指定管理者に選ばれたアートフロントギャラリーが企画展中心に運営する。ここを拠点にして、来年3月21日から5月11日まで、「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス」が開催される予定だ。

 既存施設の活用、公開設計競技、館外を含めたイベント展開─。アーツ前橋と市原湖畔美術館は共通項が多い。にぎわい創出型の公共建築を計画する際には、必ず考えるべきポイントといえそうだ。

 市原湖畔美術館の詳細は9月10日号の「フォーカス」欄で紹介する予定