PR

幅広い提案を許容する

 性能発注を採用すると、設計・施工分離方式ではまず想像できないような提案が出てくることもある。私がプロジェクトマネジャー(PMr)を担当した関西地方の高層複合オフィスビルの建設プロジェクトでは、こんなことがあった。

 都心部の、近くに川が流れる地盤に超高層を建てる計画で、課題は基礎工事だった。建設会社から出てきた提案は、土や水を遮るための山留めと、建物を支持する杭を一体化させる技術を採用し、施工の工程を合理化することだった。

 このように初期段階から建設会社が参加していると、建設会社のみならず、専門工事会社などの持つ細分化された技術も引き出しやすい。デザインに力を入れたいときは、設計事務所に基本計画や設計監修を担当してもらうこともできる。世の中に存在する生産システムを、適材適所で組み合わせる仕組みだ〔図3〕。

〔図3〕性能発注で得意な能力を引き出す
性能発注では、コンストラクションマネジャー(CMr)を通して、建築技術者の得意な能力を引き出すことができる(イラスト:ポム企画)
性能発注では、コンストラクションマネジャー(CMr)を通して、建築技術者の得意な能力を引き出すことができる(イラスト:ポム企画)