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建築物が高度化、複雑化すれば専門分化が進む。そこで重要になるのが全体をコーディネートするマネジャーの存在だ。リーダーには確かな見識と、多数の関係者をまとめる人間力も欠かせない。(日経アーキテクチュア)

 建築プロジェクトにおけるマネジャーの重要性が高まったのは、2000年代に不動産証券化が広がった時期と重なる。証券化案件では、従来のプロジェクトに比べて、投資家への説明責任が厳しく要求される。プロジェクトの各段階に必要な専門家を起用することと、その選定根拠を示すことが鍵となる。適切な能力を持つ専門家を見極めて選抜し、彼らを統率してコーディネートする人材の需要も高まった。

 そうした背景から、外資系不動産投資会社が持つ発注ノウハウの導入が進んだ。設計者や施工者に加えて、環境や構造などの各種エンジニアリング会社やマネジメント会社、デザイナー、専門工事会社などに、それぞれの業務を個別に発注する手法だ。多様な関係者の役割分担を明確にする交通整理が必要となるため、プロジェクト全体を見渡すことができる、マネジャーの手腕が問われる〔図1〕。

〔図1〕複雑なプロジェクトを交通整理
かつては発注形態が大まかで関係する会社も少なかったが、近年は専門性が重視され、担当領域や工事区分の細分化が進む。発注プロセスや工程が複雑化し、発注者は交通整理ができる人材を求めている(イラスト:ポム企画)
かつては発注形態が大まかで関係する会社も少なかったが、近年は専門性が重視され、担当領域や工事区分の細分化が進む。発注プロセスや工程が複雑化し、発注者は交通整理ができる人材を求めている(イラスト:ポム企画)