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7寸角、高さ8mの通し柱

 高橋代表は、製材を現しで使う伝統的な工法で家をつくる。「製材は建築後も、湿度などの周囲の環境により変化を続ける。耐火ボードで構造体を覆う大壁仕様では、壁を剥がしてみないと中の状態が分からない。経年変化に対して適切に維持管理していくためには、伝統的な工法による真壁仕様が理にかなっている」と説明する〔写真3〕。

〔写真3〕素材の変化を目視できる
2階の南側に位置する親世帯の居間・食堂。小屋梁はマツ材を手加工した。「構造材を見せることは、経年変化の確認しやすさにもつながる」と高橋代表は説明する(写真:安川 千秋)
2階の南側に位置する親世帯の居間・食堂。小屋梁はマツ材を手加工した。「構造材を見せることは、経年変化の確認しやすさにもつながる」と高橋代表は説明する(写真:安川 千秋)

 準耐火木造で構造材である柱や梁を現しにする場合には、「燃えしろ設計」が前提となる(Q&Aで学ぶ 知っておきたい基礎知識のQ4)。燃えしろ設計は当初、集成材のみに適用されていたが、2004年の告示改正で製材の使用が初めて認められた。

 告示では安全率を見込んで、集成材よりも厚めの燃えしろを要求している。その結果、外周を支える通し柱には7寸角、約210mm四方の断面が必要となった。建物正面両端の2本は、高さおよそ8mに及ぶ。日本農林規格(JAS)認定工場である阪口製材所(奈良県)に依頼し、吉野スギの柱を調達した。