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オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までの6年間で、東京は大きく変わる。ここで新しい都市モデルを提示するには、技術融合や産・官・学の連携などが重要となる。スマートハウス、環境不動産など、建築を中心にジャンル横断的な活動を続けてきた野城教授に、これからの都市の在り方について聞いた。

野城 智也(やしろ ともなり)氏 東京大学副学長、同大学生産技術研究所教授 1957年東京都生まれ。85年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。建設省建築研究所研究員、東京大学生産技術研究所長などを経て2013年4月より同大学副学長(写真:加藤 康)
野城 智也(やしろ ともなり)氏 東京大学副学長、同大学生産技術研究所教授 1957年東京都生まれ。85年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。建設省建築研究所研究員、東京大学生産技術研究所長などを経て2013年4月より同大学副学長(写真:加藤 康)

─これからの日本で、都市にはどんな要素が求められてくるとお考えですか。

野城 日本では今、人口減少や高齢化問題が取り沙汰されていますが、私が一番心配しているのは、日本全体でいろいろな組織が垂直統合されてシュリンクしているということです。

 垂直統合されている領域内では、まだまだ非常に優れたものがあるのですが、問題は垂直統合された領域自体がどんどん痩せ細っていることです。エレクトロニクス産業が象徴的で、CD-R、DVD、カーナビ……みんな日本がモデルをつくってはコモディティー(汎用品)化していくことを繰り返してきた。

 それだけでなく、今の日本は、新しいことをやろうとする人に対して、無視したり、小さな欠点をあげつらって機会を与えなかったりする傾向も見られます。

 こうした構造を根本的に変えていかないと、2020年やそれ以降の展望は描けないのではないでしょうか。