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テナント哀歌――このごろ都にはやるもの

2009/01/23

 不況風が吹くこの頃でも、東京都心ではビル不足を背景とした継続賃料の値上げが続いている。他方でテナント企業の収益は下降線をたどり、懐は痛むばかり。あるファンドの保有物件に通勤する友人は、オフィスの居心地を尋ねた筆者のメールに、こんな戯れ歌で返してくれた。

このごろ都にはやるもの

省エネ 節水 エコロジー
トイレで 廊下で エレベーターで
目に付く張り紙が小うるさい

地球温暖化防止のため 照明を落とします
資源節約のため 空調を切っています
利回りアップの大義名分にはもってこい

夜は廊下が臭います トイレの換気が止まるから
でもビルの見た目はピカピカです
テナントを見る目も冷ややかです

賃料上げさせてもらいます
それでも良かったら入ってて
出て行くあてはないんでしょ、って

 私も不況業種の一角に属する会社員。愚痴をこぼしたくなった彼の気持ちはよく分かる。いっそのこと湾岸の新築ビルにでも移るとせいせいするかもしれないが、外回りが主体の彼の会社には無理だろう。

 とはいえ、悪いニュースばかりが続く昨今、都心の一部で続く賃料値上げの動きを心強く思うのも事実。さて、どちらの味方をすればいいことやら。不動産担当記者の心は揺れ動く。

本間 純日経不動産マーケット情報

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