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【トラブル】監視委が高木証券への行政処分を勧告、不動産ファンド販売に不備

2010/06/18

 証券取引等監視委員会は6月17日、内閣総理大臣および金融庁長官に対して、高木証券(本社:大阪市)に行政処分を行うよう勧告した。不動産ファンド商品を販売する際、リスクを十分に説明していなかったうえに、苦情処理にも問題があったと指摘している。

 証券取引等監視委員会の発表によると、高木証券は2003年に不動産投資ファンド商品を積極的に販売した。2007年11月までの販売期間中に、延べ2万541人に対して総額527億円を販売している。この不動産ファンドは、購入者からの出資金に金融機関からの借入金を加え、レバレッジを効かせて運用していた。ファンド償還時には、借入金の返済が出資金の償還に優先される。このため、投資対象不動産の売却価格が下落した場合にはレバレッジ効果が働いて、ファンドの購入者(出資者)にとっては不動産価格の下落幅以上に出資金が元本割れするリスク(レバレッジリスク)があった。

 しかし、商品を販売した営業担当者の大半がレバレッジリスクを理解しておらず、購入者に対しても同リスクを説明していないケースがあった。リスクを理解していたにもかかわらず、購入者に説明していなかった営業担当者もいた。レバレッジリスクは、商品パンフレットにおいても説明不足だった。目論見書には記載があったものの、営業担当者から説明を受けない限り、購入者にはわかりにくい表現となっており、実際にはリスクを理解することが難しかった。

 同社には購入者から多数の苦情が寄せられたが、監査部は顧客の属性を踏まえた対応など具体的な指示を出すことなく、経営陣も実態調査について具体的に指示しなかった。こうしたことから、同社の内部管理態勢にも重大な欠陥があると指摘。行政処分によって改善を求めるべきだと勧告に踏み切った。

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