【調査】都心賃貸住宅は賃料回復へ、震災の影響に注視

2011/06/10

日経不動産マーケット情報

 下落を続けていた都心賃貸マンションの賃料水準が、2011年に入って回復傾向にあることがわかった。賃貸住宅に関する調査・分析やコンサルティングを手がけるリーシング・マネジメント・コンサルティング(LMC、本社:港区)の調べによると、2011年第1四半期(1月~3月)は千代田、中央、港、新宿、渋谷、品川の東京都心6区で、1坪あたりの平均募集賃料が前四半期よりもそれぞれ0.6%~2.9%上昇した(詳細はこちら)。

 調査は、ファンドやREITの投資需要が大きい2001年以降竣工のRC造・SRC造マンションを対象にしている。港区ではコンパクトタイプ、ラージタイプともに募集戸数の減少が続き、2011年第1四半期は前年同期比でそれぞれ約27%減となった。募集賃料の下落傾向も続いていたが、ここにきてラージタイプが底を打ち、1坪あたりの平均募集賃料は前四半期比383円増の1万5844円となった。

 港区以外でも、都心エリアでは賃貸物件の供給・募集の減少が顕著だ。一方で人口の流入は続いており、都心では賃貸住宅市況の回復に期待を持てる状況にある。ただし、東日本大震災が市場に影を落としている。外国人向けの高級賃貸住宅やタワーマンションの需要は落ち込んでいるとみられるが、解約予告から募集開始までのタイムラグを考えると影響が顕在化するのは5月末以降になることから、第2四半期の動きを注視していかなければならないとLMCは指摘している。

 なお日経不動産マーケット情報はLMCの協力を得て、東京・名古屋・大阪の賃貸住宅市況を四半期ごとに報道していく。

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