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リズミカルな曲線のバルコニー

 各フロアーから突き出ているバルコニーは、リズムカルな曲線を描いている。長く天井まで伸びる支柱の下部には、楽器に使用される金色の真ちゅうプレートが巻かれていて、華やかさを感じられた。

キャンパス本館のエントランスホール。突き出たバルコニーがリズミカルだ(写真:武藤 聖一)
キャンパス本館のエントランスホール。突き出たバルコニーがリズミカルだ(写真:武藤 聖一)
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 新設の校舎内には、演奏やパフォーマンス用のホールが4つある。それぞれ、視覚的に異なるデザインとなっている。設計はア・イ・エックス・アーキテクターのAnnika Askerblom(アニカ・アスカーブロム)氏が担当した。

 オーケストラのために設計された収容人数600人のホールは、客席や壁面などが微妙に異なる9種類の赤色で彩色されていた。赤は学校のロゴにも使われている色だ。他方、室内楽ホールはアコースティック音楽の低い音質を象徴するように、壁は淡いブルーの色合いが取り入れられていた。その意匠も鼓動するようなリズミカルな印象を与えている。

 小ホールは電子音楽に向けたホールで、ハイテクを連想させるデザインだ。垂直方向と水平方向に暗めの緑色で着色された直線模様の壁の背面側に、消音用のダクトを配置。デザインだけではなく、その配置には音の拡散を抑える領域と低音を吸収する領域とを分離する機能も与えていた。

垂直方向と水平方向に暗い緑色で直線を描いた壁を持つ小ホール。電子音楽向けの施設だ(写真:武藤 聖一)
垂直方向と水平方向に暗い緑色で直線を描いた壁を持つ小ホール。電子音楽向けの施設だ(写真:武藤 聖一)
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 ブラックボックスと名付けられたホールは、学生専用の実験的なパフォーマンススペースとなる。フローリングに使用されたのは雲母だ。写真では識別が難しいかもしれないが、灰色と黒のパネルは、少し角度を付けた格好で壁に沿わせてある。金色に光るネジもデザインの一部となっている。