高層ビル群と対照的な木造架構
West India Quay駅方面からクロスレール・プレイスを望む(写真:Paul Carstairs_Arup)
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既存のビル街からクロスレール・プレイスをつなぐ歩道橋部分。統合されたデザインとなっている(写真:Paul Carstairs_Arup)
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フォスター氏によれば、クロスレール・プレイスを温かみのあるもの、周囲の鉄やガラスのビル群と対照的なものにしたかったそうだ。特に構造部材となった木はこの埠頭を行き交っていた船を想起させるものだとのこと。
屋上庭園部分の夜景。ETFEのピローが光を拡散する。ビジネス街の社交場としても機能する(写真:Paul Carstairs_Arup)
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このプロジェクトは、2008年から始まった。ピロー状のETFEを使った建築は世界中で増えてきているが、木造の架構と合わせ、8年にわたる長期プロジェクトでありながらしっかりとトレンド感を生み出しているところが、フォスター氏らしい。
ETFEのピローがかかっていない木部は、金属でクラディング(被覆)されている(写真:Paul Carstairs_Arup)
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プロジェクト概要
所在地:英国、ロンドン
発注者:Canary Wharf Group
設計者:Foster + Partners, Adamson Associates Architects
アラップの担当範囲:構造(Wiehag/Seele, Haring, MG Bennettとの協働)、建築設備、音響、交通の各エンジニアリング
施工:Canary Wharf Contractors
菊地雪代(きくち・ゆきよ)

アラップ東京事務所アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャー。東京都立大学大学院工学研究科建築学専攻修了後、設計事務所を経て、2005年アラップ東京事務所に入社。一級建築士、宅地建物取引主任者、PMP、LEED評価員(O+M)。アラップ海外事務所の特殊なスキルを国内へ導入するコンサルティングや、日本企業の海外進出、外資系企業の日本国内プロジェクトを担当。