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同じ免震構造と言えども…

 米国は東海岸と西海岸で構造設計手法が大きく異なる。地震がほぼ発生しない東海岸に対し、日本同様地震の発生確率が高い西海岸は、耐震設計を抜きにして構造設計を語れない地域だ。特にこの敷地は、断層から10km以内と地震リスクが非常に高いエリアに存在していたため、建物には免震構造が採用されることになった。

 免震構造は、近年日本では庁舎や病院など、大災害時の機能維持が不可欠な建物では標準的に導入されるようになっている。建築関係者以外の人にとっても聞き馴染みのある構造システムとなっているのではないだろうか。

 米国でも西海岸では免震構造を採用した建物の数が増加傾向にあり、病院や空港、データセンターなどではクライアント側から必須要件として提示されることもしばしばである。日本と同様、今後も免震構造の普及が期待される。

 が、所変われば品変わる。同じ免震構造と侮るなかれ。同じはずの免震構造でも、米国と日本では様々な点で違いが見られるのだ。

敷地周辺の断層位置。敷地(青点)は見事に断層に挟まれたエリアに存在する (資料:©Arup)
敷地周辺の断層位置。敷地(青点)は見事に断層に挟まれたエリアに存在する (資料:©Arup)
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