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グルーラムとCLTを採用

 この建物の一番の特徴は、木造という点である。グルーラム(集成材)とCLT(クロス・ラミネーティッド・ティンバー、直交集成板)を用い、湿式工法の作業を減らすことで、工期を大幅に短縮した。主要構造部をCLTでつくると、鉄筋コンクリート(RC)でつくる時に比較して、30~50%施工スピードが早まると言われている。また現場での騒音も抑えられることになり、テレビ局やオフィスが建つ敷地内での工事としては、適切な選択であった。

平面図。上から順に1階、2階、3階、4階。プロジェクトは非常に短期で、設計から完成まで1年。施工者であるMaceが、設計者であるArup Associatesの事務所に間借りして、設計・調達・施工計画を同時に進めていった(資料:Arup Associate)
平面図。上から順に1階、2階、3階、4階。プロジェクトは非常に短期で、設計から完成まで1年。施工者であるMaceが、設計者であるArup Associatesの事務所に間借りして、設計・調達・施工計画を同時に進めていった(資料:Arup Associate)
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 躯体は6m×8mの平面グリッド上に、グルーラムの柱と梁で構成されている。梁は最長で2スパン分(16m)とし、複雑な柱と梁の接合部分を極力減らした。

 一般的には、大空間を確保しようとすると、耐力壁を設けたり、ブレースを入れたりすることが多いが、コアまわりをCLTで囲うことによって、水平力に抵抗する計画となっている。CLTの床板も同様に水平力に抵抗する。

 このCLT、最近は日本でも注目の材料だ。JAS規格が2014年1月から施行されたばかりである。

CLTで囲われたコアは2カ所。また床下は450mmのアクセスフロア。給気用のチャンバーと設備配管スペースを兼ねるため、各階は天井を張っていない。木の床スラブが露出した仕上げである(資料:Arup Associates)
CLTで囲われたコアは2カ所。また床下は450mmのアクセスフロア。給気用のチャンバーと設備配管スペースを兼ねるため、各階は天井を張っていない。木の床スラブが露出した仕上げである(資料:Arup Associates)
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