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接合金物が厚く大きい

 施工に当たっては、「1階のRC造部分までは通常の工事と同じ。RC造の2階床に対して、木の柱を付けるジョイント部の柱の位置、金物の精度などが難しかった」(内海氏)。

 柱には、その両端に「BVDハンガー」という金物を埋め込み、柱と床、さらに上下の柱を連結・接合する。この金物を取り付けていることで、柱1本の重さは約180kgになった。施工時にはエレベーターシャフト部分にクレーンを設置し、1本ずつ吊り上げて施工した。

 1層分の柱が立ち上がると、そこに直接マッシブホルツスラブを敷き並べていく。スラブは2層に分かれているので、まず1層目を敷き、翌日に接着剤を塗布して2層目を敷き並べる。内海氏は「中高層では、木造とはいえ、各部にかなり力が掛かるため、使用する金物は厚く大きくなる。それが中高層木造の特徴と言ってもよい」と説明する。

 耐火被覆は、5階までの建て方が終わってから行った。柱には被覆材を巻くように貼り、天井には下から石こうボードを貼り付け、床には石こう系セルフレベリング材を流した。鉛直荷重を受けない斜材については、躯体が組み上がってから取り付けた。

 「下馬の集合住宅」の実現に当たっては、先に紹介した自主的な研究会が発展して09年にNPO法人team Timberize(チーム・ティンバライズ)を設立し、このメンバーが計画に協力した。当初の構造計画は、腰原幹雄氏(teamTimberize理事長、東京大学教授)が行い、その後の実際の設計では、構造は佐藤孝浩氏(桜設計集団)、防耐火については安井昇氏(同)ら、いずれもteam Timberizeのメンバーが関わった。

柱の施工の様子(資料:KUS)
柱の施工の様子(資料:KUS)
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スラブの下層板の施工の様子(資料:KUS)
スラブの下層板の施工の様子(資料:KUS)
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スラブの下層板の施工の様子(資料:KUS)
スラブの下層板の施工の様子(資料:KUS)
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スラブの上層板を接着する様子(資料:KUS)
スラブの上層板を接着する様子(資料:KUS)
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スラブの上層板を接着する様子(資料:KUS)
スラブの上層板を接着する様子(資料:KUS)
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木の斜材を取り付ける様子(資料:KUS)
木の斜材を取り付ける様子(資料:KUS)
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柱への耐火被覆工事(資料:KUS)
柱への耐火被覆工事(資料:KUS)
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天井・床への耐火被覆工事(資料:KUS)
天井・床への耐火被覆工事(資料:KUS)
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