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断面が60mm角のヒノキ材で組み上げた外観。建物を支える構造の一部でもある。ヒノキは不燃処理したもの(写真:安川 千秋)
断面が60mm角のヒノキ材で組み上げた外観。建物を支える構造の一部でもある。ヒノキは不燃処理したもの(写真:安川 千秋)

 角材をバラバラと組み上げた不思議な建物を、道行く人たちが見上げていく。その正体は、台湾の菓子メーカー、SunnyHillsの日本初となる店舗だ。パイナップルの実からジャム状のあんをつくり、皮で包んだパイナップルケーキを販売している。そのパイナップルをモチーフにしたのが、この建物だ。

店舗の様子。外装の木材の内側にガラスのサッシがある(写真:安川 千秋)
店舗の様子。外装の木材の内側にガラスのサッシがある(写真:安川 千秋)
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 ひと目を引く外観は、単なる飾りではなく、建物を支える構造でもある。断面の寸法が60mm角の岐阜・美濃産ヒノキを組み上げている。構造材には細いが、それを可能にしたのは、「地獄組み」と呼ばれる伝統の木組みだ。木材同士を、交差部でがっちりと噛み合わせながら接合していく技法で、いったん組み立てると二度と分解できない。この建物は、その地獄組みをいろいろな角度で組み上げ、デザインと同時に、構造としても成り立つように設計されている。

外装と同じ「地獄組み」の間を通る階段(写真:安川 千秋)
外装と同じ「地獄組み」の間を通る階段(写真:安川 千秋)
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店舗空間は、間仕切りや床も、すべて木材で組んだ(写真:安川 千秋)
店舗空間は、間仕切りや床も、すべて木材で組んだ(写真:安川 千秋)
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DATA

  • 所在地:東京都港区
  • 事業主:SunnyHills Japan
  • 主用途:店舗
  • 構造:鉄筋コンクリート造、一部木造
  • 階数:地下1階・地上2階
  • 延べ面積:293.00m2
  • 設計者:隈研吾建築都市設計事務所
  • 構造設計:佐藤淳構造設計事務所
  • 施工者:佐藤秀
  • 完成:2013年12月
  • 主な使用木材
    • [内装]間仕切り格子:ヒノキ(岐阜県産)
    • [構造]柱・梁:ヒノキ(岐阜県産)

企業に広がる 都市の木づかい

  • 定価:本体2,200円+税
  • 国土緑化推進機構/日本プロジェクト産業協議会(JAPIC) 監修
  • 日経アーキテクチュア 企画
  • A4判、104ページ
  • ISBN:978-4-8222-0044-2
  • 商品番号:239910
  • 発行日:2015年4月13日