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 平野邸の場合、次のような不幸な要因が重なって、「タバコのにおい侵入事件」が発生してしまったようだ。

  • (1)2階は「給気」「排気」ともにファンを稼働させていたが、1階は義父が「クーラーが作動中だから…」と24時間換気のシステムをわざわざOFFにしてしまった。
  • (2)そのため、1・2階間の空気圧のバランスが崩れ、排気ファンが回っていた2階のトイレが「負圧」になり、喫煙していた1階トイレのほうが圧力の高い「正圧」の状態に。
  • (3)この結果、タバコの煙は、[1階トイレの天井板と壁の接合部][ダウンライト取り付け部のすき間]などから天井裏へ。また、天井裏から[2階トイレの便器の排水管周囲]や[水道管の穴まわり]ほかあらゆるすき間から負圧状態の2階トイレに吸われて侵入、空気を汚染した。

 クレームの発生は、このように複合的な要因が重なる場合が少なくない。「におい対策」が一筋縄ではいかない理由もまたここにある。

●平野邸/「タバコのにおい」の侵入経路(概念図)
●平野邸/「タバコのにおい」の侵入経路(概念図)
取材協力/松下エコシステムズ。同・環境技術研究所 写真提供/DAIKO
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この作品は取材と調査にもとづくフィクションです(初出:日経ホームビルダー 2006年8月号)

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