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顧客対応講座 嫌いな人間がたてた音は「不快な騒音」となる
屋外の騒音がひどいと室内音の不満は減少!

 A-1の表は、騒音トラブルの発生原因は「物理的要因」より「心理的要因」のほうが大きいことをあらわしたものだ。多くの場合、トラブル当事者間の人間関係が深くからみ、嫌悪する人間がたてた音は、「種類」や「大きさ・強さ」と関係なく不快な騒音として耳に響く。

 「騒音事件の実態と7つのにおい対策!<前編>」で触れた「ピアノ殺人事件」は、40~45デシベル(「静かな事務室」レベル)程度の条件下で、日頃から被害者一家に根拠のない不信感を抱いていた「病的心理」を持つ加害者の犯行だった。

 A-2は、においの場合だ。こちらも、においの「種類」や「濃さ・強さ」以上に「生理的要因」+「心理的要因」のほうが大きな影響をおよぼす。たとえば、ホルムアルデヒドの場合、厚生労働省の室内濃度の指針値0.08ppm以下でも、化学物質過敏症の施主には深刻なダメージとなる。においに対する不快感には個人差が大きく、心理的な要因が非常に強いことはすでに詳しく報告したとおりだ。

(取材協力/NPO法人「日本健康住宅協会」、松下電工)

 Bのグラフでは、(1)の「屋外の自動車音」に不満が多い環境の回答者ほど、逆に、「室内の生活音」に対する不満が少ない傾向がよくわかる。これは、より刺激の強い背景音が他の弱い音を隠す「マスキング効果」の心理的作用で、室内音の物理的な「大きさ・強さ」と関係なく、その音が気にならなくなっているのだろう。

グラフB:2002年「住宅の音環境についてのアンケート調査報告書」日本健康住宅協会(音・振動環境部会)より。調査対象は、年齢・居住する住宅形態などが偏らないように配慮した137件(関西エリア128件、関東エリア9件)
グラフB:2002年「住宅の音環境についてのアンケート調査報告書」日本健康住宅協会(音・振動環境部会)より。調査対象は、年齢・居住する住宅形態などが偏らないように配慮した137件(関西エリア128件、関東エリア9件)

この作品は取材と調査にもとづくフィクションです(初出:日経ホームビルダー 2006年11月号)