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ガラスで微細回路を挟んだ構造

 ガラスの色が変わる仕組みは、一般に「エレクトロクロミック」という技術にある。電気を流すことで物質に化学変化が生じ、色を可逆的に変化させるものだ。ヘイリオでは、「Gradient TCO」(以下、TCO)という微細回路を、ガラスで挟み込んだ構造を採用した。TCOはキネストラル社が特許を取得した独自技術。六角形が並ぶ「ハニカム構造」が特徴だ。

ヘイリオの構造を示した図(資料:Kinestral Technologies)
ヘイリオの構造を示した図(資料:Kinestral Technologies)
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 使用時はまず利用者が色の濃淡を設定する。色が移行する間は、TCOのハニカムパターンが浮かび上がり、設定した色まで調光が完了すると同パターンは見えなくなる。調光の完了後は電力を使わず、設定した色が維持される。

 スイッチを入れて色が変わり始めるときに最も電力を消費するため、バックアップ電源システムも搭載した。従来の技術ではスイッチを入れてから色が変わり始めるまでにも時間がかかっていたが、ヘイリオはすぐに色の変化が始まる。

 IoT機器にも対応し、スマートフォンのアプリで操作できるほか、温度や天候、時間の変化によって自動的に調光するといった使い方も可能だ。

 さらに、キネストラル社のCEO(最高経営責任者)であるS.B.Cha(チャー)氏は、「ガラスの色にも我が社のこだわりがあり、デザイン性を求める空間でヘイリオは優位性がある」と自信を見せる。

 従来の製品は完全に透明な状態に設定しても、透過率がそれほど高くならず、黄色がかった色や、薄く曇った色であることが少なくなかった。ヘイリオは70%以上の透過率で一般的な透明ガラスに近い。最も暗くしたときに濃いグレー色としたのも狙いがある。「黒色では圧迫感があるが、星空のように深みのあるグレーとすることで、光を遮りつつ柔らかい印象を持たせたかった」(チャー氏)

室内にヘイリオを設置し、重要な会議のときだけ暗くするという使い方もできる。写真は実際に会議室の仕切りに設置した例(写真:Kinestral Technologies)
室内にヘイリオを設置し、重要な会議のときだけ暗くするという使い方もできる。写真は実際に会議室の仕切りに設置した例(写真:Kinestral Technologies)
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