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「私の駆け出し時代」の2人目には、シーラカンスK&Hの共同代表である工藤和美氏に登場いただいた。シーラカンス時代の「千葉市立打瀬小学校」で注目を浴び、シーラカンスK&Hに改組してからも、「福岡市立博多小学校」や「山鹿市立山鹿小学校」など、学校建築の設計を中心に活躍している。目を見張るデザインやプランニングはもちろんのこと、クライアントなどの関係者に対して的確な交渉を行って実現したプロジェクトも多い。その仕事ぶりの原点は、「学生時代の経験」。海外研修先でプロとして扱われることで、仕事の流儀と醍醐味を知った。(全3回のうちの第1回)

学生時代、すでに「プロ」としての仕事を経験

 大学に入ったときから海外に行きたいという思いがありました。IAESTE(日本国際学生技術研修協会)のプログラムに参加し、スイスエア(スイス航空)本社の営繕部で働く機会を得ました。スイスエアの空港内やホテルのリノベーションなどを行っている部署でした。大学3年の2カ月ほどですが、それが私にとってのオフィシャルな最初の仕事です。

大学3年生のときの研修先である、スイスエア本社営繕部の仕事仲間と一緒に撮影した写真(写真:工藤 和美)
大学3年生のときの研修先である、スイスエア本社営繕部の仕事仲間と一緒に撮影した写真(写真:工藤 和美)
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 待遇が良く、今の相場に換算すれば20万円くらいのしっかりとした月給ももらえる。やりがいを感じました。手描きのパースがうまいと評判になり、会社内のあちこちから、プレゼン用のパースなどを頼まれました。彼らは、私を学生扱いせずに、しっかりとした仕事のチームの一員として扱ってくれたんです。

 チェックイン・カウンターの設計を手伝ったときには、短い研修期間内で木製のモックアップの完成まで見届けることができて、自分が設計したものが実現していく楽しさを知ることができました。