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灯油タンクの真上にパワコンを設置

D氏 PVシステムの販売会社で営業をしている。1年前、埼玉県内の住宅で6寸勾配の屋根にPVシステムを設置した。居住者から「パワコンが止まる」と連絡があり、パワコンを見たものの、不具合の原因は分からなかった。足場を組んでパネルを剥がしたところ、ケーブルが架台に食い込んで被覆が損傷。そこで漏電が発生していた。

E氏 端子部品のメーカーに勤めている。端子部が発火した事故の調査をしばしば頼まれる。

 ネジの締め忘れや中途半端な締め方が、端子部の発火をもたらした例が多い。一方、締め過ぎたことが、発火を招いていた例もある。メーカーの施工マニュアルを守らずに締め過ぎると、ネジが効かなくなって、緩んでしまうからだ。

 施工不良による発火リスクに備えて、樹脂製の接続箱でも、薄い金属で部分的に覆う対策を講じている。

A氏 パワコンでは、仕様に適合しない使い方をして、火災リスクを高めていることがよくある。取引先がパワコンを納入した長野県内の住宅では、火気厳禁のパワコンを灯油タンクの真上に設置していた。施工者が灯油タンクの存在に気づいていなかった〔写真1〕。埼玉県内のアパートでは、樹脂製の屋内用パワコンを屋外に設置していた。雨が内部に浸入してパワコンが発火すると、住宅に延焼する恐れがある。

〔写真1〕マニュアル違反の設置
〔写真1〕マニュアル違反の設置
火気厳禁のパワコンを灯油タンクの真上に設置している。パワコンから発火すると灯油タンクに延焼して大火災を招く恐れがある
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Q.パネルや架台が強風で飛散したことはあるか?

F氏 架台メーカーを経営している。弊社で納めた架台では、神奈川県秦野市内の住宅で強風による飛散事故が1件発生した。折板葺きの陸屋根に設置した傾斜架台から、パネルが1枚飛んだ。

 パネルは1枚当たり4本のボルトで架台に固定していた。転がっていたナットを見ると、締まり具合を確認したチェックマークが書かれていなかった。飛散していないナットにはマークがあったので、締め忘れが原因だと判断した。

A氏 ある販売会社が東京都内に立つ2階建て住宅の陸屋根に、置き基礎工法で設置したパネルが、強風で吹き飛ばされた。パネルとケーブルは直撃した電柱に巻き付いていた。

 パネルメーカーの設置基準を満たさない住宅なのに販売し、関連会社が施工した。居住者には一級建築士が構造計算したと嘘をついていた。

 販売会社が費用負担して後始末を行い、PVシステムの工事費と設備機器代もタダにした。その代わりに、居住者には事故を口外しないよう求め、口外したら高額な違約金を支払うという契約を結んでいた。事故が起こっても表沙汰になりにくいのは、こうした習慣があるからだ。

C氏 私も陸屋根の上に置き基礎工法で設置したパネルと架台が、台風で動いた事例を、複数見聞きしている。自重と重さに頼る置き基礎工法は古い事例が多く、今よりも小さい風荷重で設計しているので心配だ。

G氏 PVシステムの販社で架台の構造計算を担当している。昔メーカーに勤めていた際に、パネルなどが飛んだという連絡が年に1度くらいあった。施工不良が原因の場合が多い。

 ある現場では、パネルが飛んで隣家の屋根にぶつかり、雪止めに引っ掛かった。現場調査した結果、架台を固定するネジがしっかり締められておらず、ネジ頭が浮いている箇所にコーキングを施していた。さらに、縦桟を留めるボルトも締められておらず、架台全体が上下に揺れる状態だった。工務店は当初、私の設計ミスと考えていたようなので真っ青になった。