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 新築住宅の着工数がこの先減っても、タグチホーム社長の田口元美さんは不安を感じない。むしろ、既存住宅を適切に評価して生かす時代の到来を待ち望んでいる。これまで耐震診断・改修を基礎にコツコツ広げてきた既存住宅に関する技術力を、より発揮できると考えるからだ。

 同社は1975年に創業し、83年に宅地建物取引業者の免許を取得した。分譲住宅事業を展開していた時期もあるが、現在は中古住宅の売買と賃貸の仲介だけを手掛ける。

右は非破壊のインスペクションを実施している田口元美さん。上は田口さんが携帯しているインスペクション道具の一部。下地を探す道具や含水率計、鉄筋探査機、赤外線カメラなども常備する(写真:日経ホームビルダー)
右は非破壊のインスペクションを実施している田口元美さん。上は田口さんが携帯しているインスペクション道具の一部。下地を探す道具や含水率計、鉄筋探査機、赤外線カメラなども常備する(写真:日経ホームビルダー)
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 既存住宅の耐震化に取り組みたいと、2007年に住まいの構造改革推進協会、09年に日本木造住宅耐震補強事業者協同組合に登録。耐震診断と改修技術を身に付け、16年3月までに約50件の耐震改修工事を手掛けた。その実績が中古住宅の購入者にも評価され、税制優遇を受けるために必要な耐震基準適合証明書を発行するまでの業務をよく頼まれる。

 09年からは第三者としてインスペクション(建物診断・建物検査)を手掛けるさくら事務所(東京都渋谷区)の外部スタッフとしてインスペクターの経験を積み、12年に加盟1号店として「さくら事務所ホームインスペクション東海」を開設した。

 現在は同店でインスペクションを月に10件以上手掛けるほか、タグチホームが改修や売買を頼まれたときも独自に建物診断を実施する。「インスペクションは急成長している分野。既存住宅の建物価値を評価して市場を活性化させる仕事なので、やりがいは大きい」と田口さんは話す。