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屋根に関するチェック項目は、特に雨仕舞いの部分を重点的に確認したい。設計施工基準を正しく理解していなかったり、手順が間違っていたりといった小さなミスが、大きな瑕疵につながることもある。

 上棟直後、屋根ルーフィング施工完了後にチェックする箇所は、住宅瑕疵担保責任保険の内容にも関わる「雨水の浸入を防止する部分」に当たる。現場監督として必ずチェックしておきたい。

 なかでも注意深く確認しておきたいのが、「棟頂部の巻き込み長さ不足」「捨て張りルーフィングの施工」「三面交点の止水処理不備」の三つだ。これらのチェック箇所は、正しい施工が行われていないケースが目立つ。

屋根は長めに施工する

 まずは悪い例として、写真1を見ていただきたい。上側の写真は棟頂部を見上げた様子だ。黒いシートは屋根ルーフィング材。よく見ると、左側のルーフィング材が棟頂部まで達しておらず、途中で切れてしまっている。写真1の下側の写真は、ルーフィング材が棟頂部をまたいで反対側まで施工されているものの、長さが足りていないという事例だ。

〔写真1〕棟頂部の巻き込み不足
〔写真1〕棟頂部の巻き込み不足
下側に施工されているルーフィング材が棟の左側で切れており、棟頂部まで届いていない(写真:ネクストステージ)
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 いずれもルーフィング材の巻き込みが十分ではないというのが共通の問題点だ。国土交通省が公開する「住宅瑕疵担保責任保険 設計施工基準」には、「谷部または棟部の重ね合わせ幅は、谷底及び棟頂部より両方向へそれぞれ250mm以上とする」と書かれている。

 このことをよく頭に入れて確認したい。棟頂部をまたいで巻き込み施工することと、その巻き込みの長さは250mm以上という2点が重要だ。正しく施工されていれば、写真2のように、十分なルーフィング材の巻き込みが確認できる。

〔写真2〕250mm以上巻き込んで施工
〔写真2〕250mm以上巻き込んで施工
棟部のルーフィング材は、棟頂部からそれぞれ250mm以上巻き込んだ状態(白い矢印の部分)で施工するのが一般的だ(写真:ネクストステージ)
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(資料:ネクストステージ)
(資料:ネクストステージ)
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