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(写真:平成建設)
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 20代を住宅会社の大手営業マンとして過ごした秋元久雄氏は、現場で建て主をないがしろにする大工を目の当たりにして大きなショックを受けた。そこで、1989年に独立し、平成建設(静岡県沼津市)を設立。大工を社員として雇用し、一流の職人として育成する目標を立てた。

自社の大工が製作した家具。オリジナルのデザインときめの細かい仕上げが顧客に人気(写真:平成建設)
自社の大工が製作した家具。オリジナルのデザインときめの細かい仕上げが顧客に人気(写真:平成建設)
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 「単に腕が立つだけではダメだ。技術とともに知性、品性を備えた“頭のいい大工”でないと、良質な家を建てることはできない」

 このように考え、経験を積んだ大工を中途採用するのではなく、優秀な学生をリクルートして一から職人として育てる道を選んだ。

最初は学生に見向きもされず

 こう意気込んだものの、当時はバブル景気の真っただ中。「売り手市場」なので、設立したばかりの実績のない会社では学生たちに見向きもされない。初めての新卒採用では、地元の高校や専門学校を卒業した数名を採用するにとどまった。

 「一流の大工、職人を育てて、社内で家づくりの工程の大半を担う」という新しい会社の形態に、当初は大学、高校側からなかなか理解が得られなかったという。

(イラスト:浅賀 行雄)
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