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新国立競技場の動向に注目が集まる影で、五輪関連の大型施設が“ひっそり”と進行している。予算規模の大きい9件は、新国立を除いてすべて設計者が決まった。前回五輪とは対照的に、組織設計事務所がズラリと並ぶ。

 新設される五輪競技会場のうち、最も整備が進んでいるのが武蔵野の森総合スポーツ施設だ〔写真1〕。メインアリーナ棟とサブアリーナ・プール棟から成り、延べ面積約4万9100m2。五輪では、バドミントンと近代五種のフェンシングがメインアリーナ棟で行われる。

〔写真1〕躯体の全貌が見え始めた「武蔵野の森」
〔写真1〕躯体の全貌が見え始めた「武蔵野の森」
国道20号をまたぎ東京スタジアム(味の素スタジアム)に向かう陸橋から見た武蔵野の森総合スポーツ施設の建設現場。鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造(屋根)、一部鉄筋コンクリート造。地下1階、地上4階。左手前がサブアリーナ・プール棟で、奥が五輪会場となるメインアリーナ棟(写真:日経アーキテクチュア)
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 メインアリーナ棟は曲面を描く金属パネルで全体を覆い、サブアリーナ・プール棟は陸屋根の上に屋上広場を設ける〔図1〕。「く」の字を描く形で2棟を配置し、道を挟んで東側にある既存の東京スタジアム(味の素スタジアム)とデッキで結ぶ。東京スタジアムも五輪会場の1つで、近代五種とラグビー、サッカーが行われる。

〔図1〕「スポーツと興行の両立」を目指す
〔図1〕「スポーツと興行の両立」を目指す
上は全体の完成イメージ図。左側がサブアリーナ・プール棟、右側がメインアリーナ棟。奥の西競技場(陸上トラック)は既存施設。手前の東京スタジアム(味の素スタジアム)とは、南側のペデストリアンデッキと、東側の陸橋で結ばれる。下のパースはメインアリーナ棟の内部。「スポーツとイベント興行が両立できる施設」(東京都オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ推進部の清水俊二郎スポーツ施設担当課長)を売りの1つとしている。五輪が決定したのは着工前だが、五輪のために見直した点は「特にない」(清水課長)という(資料:東京都)
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 この施設は、五輪の開催決定前から東京都が「多摩地域の拠点となる総合スポーツ施設」として建設を予定していた。進行が早いのはそのためだ。設計は公募型プロポーザルで選ばれた日本設計。施工はメインアリーナ棟が竹中工務店・奥村組・株木建設・白石建設・東起業JV、サブアリーナ・プール棟が鹿島・東急建設・TSUCHIYA・京急建設JVが担当する。総工事費は351億円だ。

 両棟とも躯体の鉄骨がほぼ全貌を現した。17年1月竣工を目指し工事が進む〔写真2〕。

〔写真2〕「新国立」を思わせる3次元曲面
〔写真2〕「新国立」を思わせる3次元曲面
メインアリーナ棟の入り口部分、3次元曲面を描く外壁の鉄骨を組む様子(写真:日経アーキテクチュア)
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