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Low-Eガラスの選び方は?

 以前はLow-Eガラスは高価であったが、最近では価格も下がり、ごく普通に用いられるようになってきた。ガラスの断熱性が向上することは結構なことだが、Low-Eガラスを正しく選択できているだろうか。実はLow-Eには様々な種類があるのである。

 Low-Eの主目的は前述のように、放射の遮断による熱ロスの低減。日射遮蔽が主目的ではない。とはいえ、金属の膜をガラスに蒸着しているので、日射制御にも活用することはできる。夏の西日は防ぎたいが、冬には南窓から日射を取り入れたいもの。断熱性の指標である熱貫流率U値は小さいほど高性能だが、日射熱取得率η(イータ)値は小さければ良いとは限らないのだ〔図3〕。

〔図3〕断熱性だけでなく、日射熱取得率にも注目
〔図3〕断熱性だけでなく、日射熱取得率にも注目
熱貫流率Ug値(ガラスのU値)は小さい方が高性能。一方で日射熱取得率(ドイツg値・日本η=イータ値)は、目的によって高い・低いを選ばなくてはならない(資料:前 真之)
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