官民や行政間の垣根を越えて河川敷地を活用する取り組みが活発化してきた。ウェブサイト(na.nikkeibp.co.jp)からそうした記事を拾った。
1 堤防に突き出す高床式テラスで飲食営業
東京都は6月16日、「隅田川“かわてらす”社会実験」に参加する2店舗を発表した。「かわてらす」とは河川敷地を活用した飲食店営業を認める制度で、東京都が2013年度に事業者募集を開始した。河川敷地側に突き出た高床式の工作物を設置することができる。これまで同制度を適用して実現したのは、「日本橋川“かわてらす”」の「日本橋室町 豊年萬福」(14年3月開設)だけだった。
今回の隅田川では、バルニバービ(大阪市)が運営する食堂&居酒屋「ボン花火」〔図1〕が7月中旬に、シスコ(東京都台東区)が運営するフレンチレストラン「Nabeno-Ism(ナベノイズム)」が7月7日に、それぞれ川面を望むテラス席を開設する。前者は既存店、後者は新規開業店でのテラス席設置となる。
同様の試みとしては、08年10月に誕生した大阪川床「北浜テラス」がある。現在、土佐堀川に沿って11店舗が「川床設置ショップ」として営業している。
こうした川辺活用は、11年に国が河川敷地占用許可準則を改正し、「都市および地域の再生等のために利用する施設に係る占用の特例」制度を追加したことから動き始めた。民間事業者の場合、占用の許可期間が「3年以内」とされていたが、この6月2日に「10年以内」に延長された。
(「隅田川沿いで『川床』、第2弾は2店舗」、6月22日公開)