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 確認申請書で「7階建て」と記載されていたマンションが、完成してみれば「9階建て」になっていた。

 大阪府池田市の賃貸マンション「マテリアル菅原」は、同市都市建設部審査指導課から容積率の限度を超える建築基準法違反として、過去に2度の是正措置命令を受けた。命令にマンション所有者が応じないため、市は11月8日に是正措置命令を公告する「赤紙」をマンション入り口付近に掲示した〔写真1〕。

〔写真1〕7階建てが9階に増床された池田市のマンション
〔写真1〕7階建てが9階に増床された池田市のマンション
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大阪府池田市にある違法に増床されたマンション「マテリアル菅原」。市審査指導課の是正措置命令に所有者が応じなかったため、11月8日に「建築基準法による命令の公告」が建物に掲示された(写真:日経アーキテクチュア)

 マテリアル菅原は完了検査を受けないまま、建築主であった男性が入居者を入れている。確認申請時の計画戸数は24戸。建物の立ち入り調査ができないため正確な部屋数は把握できていないが、20世帯ほどが暮らしているとみられる。市審査指導課の浜洲一弘課長は「入居者に違法性を知らせたことで、ようやく所有者からの反応があった」と話す。

 マンションは池田市役所から徒歩数分の位置に立つ。建物東側は別のマンションが立っており、大通りからは陰になっている。南西側の空き地に回ると図面上はあるはずのない8階と9階が見える〔写真2〕。確認申請時に提出された立面図によると、2階から6階までは階高が2.9~3m。7階は5.58mある〔図1〕。浜洲課長は「7階は吹き抜け構造になっていた」と説明する。増床分はこの7階と屋上部分とみられる。

〔写真2〕吹き抜け構造だった7階を増床
〔写真2〕吹き抜け構造だった7階を増床
マテリアル菅原南西側からの外観。西側には民家も立ち並んでいる(写真:日経アーキテクチュア)
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〔図1〕7階の階高が他フロアの約2倍
〔図1〕7階の階高が他フロアの約2倍
市に提出した立面図では2~6階の階高が約3mであるのに対し、7階は吹き抜け構造で約5.6mとなっている(資料:池田市)
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 市によると増床した階にも既に入居者が暮らしているという。