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熱を遮りつつため込まない

 レガリスは、これまで断熱の面で壁にせざるを得なかった箇所を開口部にできる点が評価された。内藤氏は、「ちょっと便利、ちょっと改良、というのではなく、建築に対する本質的な問い掛けであった」と説明する。

 「壁並み」の断熱性能を確保する5層ガラスには、3つの技術的なポイントがある〔図1〕。

〔図1〕3つの技術で5層ガラスを実現
〔図1〕3つの技術で5層ガラスを実現
(資料:LIXIL)
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 1つ目は、厚さ1.3mmと2mmの特殊薄板ガラスの採用。一般的なトリプルガラスで使う厚さ3mmのガラスを5枚重ねると、重さは1m2当たり約38kg。薄板ガラスだと5枚で同20kgと半分程度に抑えられた。

 2つ目は、Low-Eガラスの組み合わせ方。最も外側に遮熱性の高い「グリーン」、残り4枚のうち3枚に透過性の高い「クリア」のLow-Eガラスを用いた。グリーンで日射熱を遮りつつ、クリアでガラス自体に熱を蓄積させない。さらに5枚のうち真ん中の1枚はLow-E膜を貼らないガラスだ。Low-Eは熱を一度、ガラス自体にためてから放射する。日射熱が最もたまりやすい真ん中に配置せず、ガラスの熱割れリスクを抑えた。

 3つ目は、真ん中3枚のガラスの端部を保湿・保護する構造だ。端部が外気に接した状態だと、冬の朝などに端部が冷たいままで中央部の温度が上昇し、ガラス内の温度差が広がる。端部を外気に露出させず、ガラスの熱割れを防ぐようにした。