村野藤吾の建築家としての矜持として「社会的芸術としての建築」という考えがある。村野は民間のプロジェクトが多かったせいか、私の少し上の世代の建築家たちからは「商業的な建築家である」との指摘を受けることも多い。確かに村野は商業建築が抜群にうまかった。しかし村野は商業建築から社会を語っていくような建築家だった。村野にとっての社会とは、人間の消費の欲望を飲み込んだ大きなものだったに違いない。

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