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国内でも、スタジアムで多様な楽しみ方を提供しようという動きが活性化してきた。なかでも注目を集めているのが、横浜スタジアムだ。街に開かれた「コミュニティボールパーク」を目指し、増築・改修工事が始まった。

 野球をきっかけに多様な人が集い、コミュニケーションを育むスタジアムへ─。プロ野球球団の横浜DeNAベイスターズ(YDB)と、本拠地運営会社で球団子会社の横浜スタジアムが2013年度から進める「コミュニティボールパーク化構想」だ。

 これまで、女性や家族連れ、グループなどで楽しめる観覧席を整備したり、シートや外観の一部を球団カラーの青に変更したりするなど、地域に根差しながら新たなファン層を獲得するため、改修を重ねてきた。

 そうした取り組みが、17年シーズンには、球団史上最多の観客動員数約198万人、主催試合の座席稼働率96.2%につながった。横浜スタジアムの増築・改修は、この構想の大きなヤマ場となる〔図1、写真1〕。

〔図1〕構造の縁を切って約6000席を増築
〔図1〕構造の縁を切って約6000席を増築
増築・改修後の完成イメージ。既存スタジアムのバックネット裏と1塁・3塁側にそれぞれ観覧席を増築する。いずれも増築部分は鉄骨造で、既存スタジアムと構造的な縁を切って計画。収容人数を約3万5000人に増やす。2020年東京五輪では、野球とソフトボールの競技会場となる(出所:YDB)
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〔写真1〕建設当時は特例的に建蔽率を算定
〔写真1〕建設当時は特例的に建蔽率を算定
増築・改修工事前の横浜スタジアム。横浜公園内に立つ。1978年に開業した。建設当時は特例的に、すり鉢状のスタジアムの地面に接している部分を建築面積とし、建蔽率を算定した。今回は通常の算定方法に合わせている(撮影:YDB)
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 人気球団の本拠地として収容人数不足を解消することに加え、20年東京五輪で野球とソフトボールの競技会場となることもきっかけとなり、今回の大規模な増築・改修に踏み切った。総事業費の約85億円は横浜スタジアムが負担。完成後は、スタジアム所有者の市に寄付する。

 増築・改修の設計者は清水建設。施工は清水建設・馬淵建設・大洋建設JVが、コンストラクション・マネジメントは山下ピー・エム・コンサルタンツがそれぞれ担当する。