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どのような仕様にするとZEH(ゼッチ)の基準を満たせるのか。2017年10月、奈良市に完成した2階建ての木造住宅を例に、2回に分けて具体的な設計内容を見ていく。今号では、外皮性能に関するポイントを解説する。

 日当たりの良い室内の一部に土壁を用い、リビングの南面は屋外デッキとつながる大開口。奈良市内に立つ「フルイチチョウの家」は、開放的な空間構成と高い温熱性能を兼ね備える〔写真1〕。国土交通省が実施する地域型住宅グリーン化事業の「高度省エネ型(ゼロ・エネルギー住宅)」の要件を満たした、いわゆるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)だ。

〔写真1〕大開口の家でもZEHに
〔写真1〕大開口の家でもZEHに
冬季は南面の大開口で日射を取得。屋内では土壁の蓄熱効果も期待している(撮影:豊田 保之)
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 計画地は省エネルギー基準地域区分5地域、年間日射地域区分A4区分に属し、温暖で日射量の多い地域に当たる。外皮平均熱貫流率UA(ユーエー)は0.52W/m2K。省エネ基準(0.87W/m2K)とZEH基準(0.6W/m2K)をいずれもクリアした。平均日射熱取得率ηA(イータエー)も年間を通じた日射制御性能の高さを示す〔図1〕。

〔図1〕UA値はZEH基準をクリア
〔図1〕UA値はZEH基準をクリア
冷房期のηA値は1.3と、省エネルギー基準地域区分5地域の基準値3.0を大幅に下回っている
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