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 地震による建物被害で、建築士の刑事責任が問われた。東日本大震災で大型量販店の「コストコ多摩境店」(東京都町田市)の立体駐車場のスロープが崩落した事故をめぐる判決が東京地方裁判所立川支部で下された。業務上過失致死傷罪に問われていた高木直喜建築事務所(石川県野々市市)代表の高木直喜被告に対し、禁固8カ月、執行猶予2年(求刑禁固1年6カ月)の判決が言い渡された。高木被告はこの判決を不服として、2月17日に東京高等裁判所に控訴した。

東日本大震災で崩落したコストコ多摩境店の車路スロープ。3台の自動車が下敷きとなり、2人が死亡した。構造設計をし直した高木直喜被告は、「私はコンクリートスラブで接続する設計にしていたが、実際の施工では接続していなかった」と話す(写真:日経アーキテクチュア)
東日本大震災で崩落したコストコ多摩境店の車路スロープ。3台の自動車が下敷きとなり、2人が死亡した。構造設計をし直した高木直喜被告は、「私はコンクリートスラブで接続する設計にしていたが、実際の施工では接続していなかった」と話す(写真:日経アーキテクチュア)
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 地震による建物崩落で、構造設計者に有罪判決が下るのは極めて異例。裁判所は、設計変更を他の設計者に正確に伝えなかった責任を重くみた。