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 観光商品づくりには、勘と経験ではなく、恒常的にPDCA(計画、実施、検証、改善)サイクルを回すことが必要だ――。訪日観光に関するセミナー・展示会「インバウンド・ジャパン 2016」の2日目を迎えた7月21日、日本観光振興協会前理事長の見並陽一氏が基調講演でこう説いた。

 DMOとはDestination Marketing/Management Organizationの略で、観光地域マーケティング・マネジメント組織を意味する。日本観光振興協会は「もっぱら地域の振興を進めてきた『日本観光協会』と、日本の観光振興を進める『日本ツーリズム産業団体連合会』が、“オールジャパン”で観光立国を果たそうと5年前に合併してスタートした」(見並氏)という。

日本観光振興協会前理事長で、びゅうトラベルサービス顧問の見並陽一氏。「DMOが築く未来のインバウンド」と題した基調講演を行った(写真:安蔵 靖志)
日本観光振興協会前理事長で、びゅうトラベルサービス顧問の見並陽一氏。「DMOが築く未来のインバウンド」と題した基調講演を行った(写真:安蔵 靖志)
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 観光立国に向けて必要なことについて見並氏は、観光人材の育成、魅力ある観光地域づくりの推進、広域観光の推進、双方向ツーリズムの推進、観光地の魅力の発信・観光需要喚起の5つを挙げる。

 1つ目の観光人材の育成について、日本観光振興協会は2016年4月に日本観光振興アカデミーを設立した。「観光を支える地域の方は中小事業者が多く、大企業のように人材育成のプログラムを体系的につくっていくのが難しい。このため、第三者機関としてプログラムをつくっていく必要があると考えた」

 2つ目の魅力ある観光地域づくりの推進については、「マーケティングやマネジメントが必要だ」と語る。「何をマーケティングするのか。何と何を一緒にしてどのようにマネジメントするのか。継続的にトライ・アンド・エラーしながらDMOを育成していく必要がある」

 3つ目の広域観光の推進については、国内旅行のような1泊豪華主義のパッケージツアーでは通用しないという。「インバウンドでは広域観光になるため、地域間連携が必要になる。たくさんの観光メニューをつくる必要があるから、産業間の連携も図られていく」