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何を誰に売るか、組織づくりも必要

 4つ目の双方向ツーリズムの推進については、「客に応じたマーケティングやサービスの提供が必要になる」と見並氏は話す。「多くの客に来日してもらうには、向こうに行ってそれぞれの地域の文化や考え方を理解する必要がある。客の地域に行けば、そのニーズが分かる。それが双方向ツーリズムだ」(見並氏)

 加えて、5つ目として挙げた観光地の魅力の発信・観光需要喚起とも絡めながら説明を続けた。「戦争やテロで国と国が政治的に冷えたり、嫌悪の情が生まれたりするなかでも、観光は両国間の関係を維持する役割を担っている」と語る見並氏。そのためには「世界に通用する観光地づくりが必要で、世界に通用する観光地は日本の方々にも通用する」と指摘する。

 そのために必要なのは、商品づくりと推進組織づくりの2つだという。

 「いかにして着地型の旅行商品をつくるか。よく『地域の魅力を磨き上げる』と表現されるが、DMOの観点からすると『何を誰に売るか』という商品づくりが重要になる。今までのような勘と経験ではなく、恒常的にPDCAサイクルを回すような商品づくりが必要だ」(見並氏)

 もう1つが観光振興を推進するDMOの組織づくりだ。

 「地域の商工会や、地場経済を支えてきた地方銀行や第2地銀などの金融機関などが推進組織に加わり、それぞれの事業者内ではなくトータルで人材を育成していくことが必要だ。外国の方に魅力を感じてもらうということは、日本の方にも新しい日本の魅力を知ってもらうことにもなる。訪日外国人旅行者が2000万人を超えるために何をすればいいのか。地域できちんと商品をつくっていき、売れなかったら手直ししてつくり上げていく。そういう組織つくりが必要だ」(見並氏)