PR

プラスチック系断熱材も取り外したほうが良い

ベタ基礎の床下にたまった水と泥を、茨城県常総市の田島工務店が取り除いている様子。ポンプでは吸い上げられない水かさなので、乾湿両用掃除機を利用した。床下が人通口でつながっているので、この1カ所から床下全体の水と泥を吸い上げることができた。常総市内で撮影(写真:田島工務店)
ベタ基礎の床下にたまった水と泥を、茨城県常総市の田島工務店が取り除いている様子。ポンプでは吸い上げられない水かさなので、乾湿両用掃除機を利用した。床下が人通口でつながっているので、この1カ所から床下全体の水と泥を吸い上げることができた。常総市内で撮影(写真:田島工務店)
[画像のクリックで拡大表示]

床上から約10㎝の高さまで浸水した築30年の住宅。壁のラスボードと断熱材のグラスウールが泥水を吸い込み、木部がぬれていた。床材は全て剥がし、布基礎にたまった水と土を乾かしていたが、被災後10日たってもまだかなり湿っていた。常総市若宮戸地区で撮影(写真:金井工務店)
床上から約10㎝の高さまで浸水した築30年の住宅。壁のラスボードと断熱材のグラスウールが泥水を吸い込み、木部がぬれていた。床材は全て剥がし、布基礎にたまった水と土を乾かしていたが、被災後10日たってもまだかなり湿っていた。常総市若宮戸地区で撮影(写真:金井工務店)
[画像のクリックで拡大表示]

 次に徹底したいのが乾燥と換気。地盤や基礎コンクリート、建材が湿っていると、カビや結露、木材の腐朽につながる。断熱・気密性能を高めた住宅は特に乾きにくい。

 そうした住宅が増えている状況にあっては、これまでにない配慮が必要だ。例えば、吸水しやすい繊維系断熱材はもちろん、吸水しにくいプラスチック系断熱材も、下地を乾かすためにいったん取り外したほうがいい。

床上すれすれまで浸水した工事中の住宅。大工が断熱材の下端を切り取り、乾かしていた。基礎パッキンにも泥が付いていたので、泥を除去して通気を確保した。常総市若宮戸地区で撮影(写真:金井工務店)
床上すれすれまで浸水した工事中の住宅。大工が断熱材の下端を切り取り、乾かしていた。基礎パッキンにも泥が付いていたので、泥を除去して通気を確保した。常総市若宮戸地区で撮影(写真:金井工務店)
[画像のクリックで拡大表示]

 床下換気口のない基礎断熱が浸水した場合の対策は、国立保健医療科学院や秋田県立大学などに属する複数の研究者が合同で調べている。

 実大の実験住宅を床上1mまで3日間浸水させ、床下を1.0回/時、室内を0.5回/時換気したところ、コンクリートの含水率が浸水前の状態まで戻るのに約2カ月、大引きが乾燥状態の15%まで下がるのに4カ月以上掛かった。

 同じ仕様の実験住宅で、エアコンの暖気をダクトで床下に送った場合は、含水率の低下が早まった。

 秋田県立大学システム科学技術学部教授の長谷川兼一さんは、「基礎断熱を早く乾かすには、床下を暖めるのが効果的だ。基礎の湿気を外に逃がすために、室内の換気も欠かせない」と話す。