ICTやロボットで生産性向上

 ICT(情報通信技術)やロボットを取り入れて、建築現場の生産性を高めようという動きも活発化してきた。人工知能(AI)の利用はその代表例だ。大林組は、工事現場で撮影した写真をもとに、AIで工程を管理する技術の開発を進めている。AIの機械学習と呼ぶ手法を使う。

内装工事中の住戸に使われている建材を写真から人工知能が判定した結果。これをもとに工程の進捗度を推定する(資料:大林組)
内装工事中の住戸に使われている建材を写真から人工知能が判定した結果。これをもとに工程の進捗度を推定する(資料:大林組)
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 このほかICT活用では、セメントの世界最大手メーカーであるラファージュホルシム(スイス)が、セメント系構造物を大型の3Dプリンターで構築した。さらに、日建設計とアドバンスドナレッジ研究所(東京都新宿区)は、風や気温をシミュレーションした結果を仮想現実(VR)で体感しやすくする技術の実用化を図った。意匠設計者と設備設計者の意思疎通を図りやすくする狙いがある。

フランスの中学校の運動場に設けた屋根を支える構造物を、3Dプリンターで構築した(写真:ラファージュホルシム)
フランスの中学校の運動場に設けた屋根を支える構造物を、3Dプリンターで構築した(写真:ラファージュホルシム)
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 ロボット活用の分野では、ERIソリューションなどがドローンによるビルの外壁点検技術を実用化した。ドローンを用いた現場測量や写真撮影といった適用例は珍しくなくなりつつある。

埼玉県内の病院でドローンを用いて外壁を点検する様子(写真:日経アーキテクチュア)
埼玉県内の病院でドローンを用いて外壁を点検する様子(写真:日経アーキテクチュア)
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 日経アーキテクチュアでは、最新技術のトレンドから将来の技術動向を展望した書籍「202X建築テクノロジー/先端技術が仕事と建物を変える」を発行した。ここまでに紹介した技術が開発された背景や今後の展望などを、数多くの実例を交えて紹介している。

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 加えて、技術がもたらす未来像について、シミュレーションストーリーとして描いている。今後の技術開発や設計・施工の仕事の在り方を考えるヒントにしていただけるのではないかと思う。

 さらに本書籍の姉妹書として、「202Xインフラテクノロジー/土木施設の商機を大胆予測」も同時に発行した。こちらも合わせてご覧いただければ、技術が変える建設産業全体の将来像が、一段と浮かび上がるだろう。

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