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 国土交通省が掲げる「i-Construction」は、ICT(情報通信技術)の活用などによって建設現場の生産性を高める取り組みです。今年度からの本格化に合わせ、注目度が高まっているのがドローンです。

 首相官邸への落下事故から宅配の実証実験まで、一般紙をにぎわすことも多いドローンですが、最も輝く場は土木の世界なのではないかと思っています。現場のあらゆる場面で活用できるドローンは、i-Constructionが目指す生産性の向上に、もはや欠かせないアイテムになってきました。

 日経コンストラクション4月25日号では、特集「ドローンが現場にやってきた!」を企画しました。既に「空の建機」という地位を確立しつつあるドローンについて、価格帯や法規制といった基礎知識から、現場での活用事例と効果、ドローンを利用したビジネスの動向まで、様々な情報をまとめました。

日経コンストラクション2016年4月25日号特集「ドローンが現場にやってきた!」から
日経コンストラクション2016年4月25日号特集「ドローンが現場にやってきた!」から
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 国土交通省では予定価格が3億円以上の直轄工事で、土工部分の施工にICTを全面活用する方針を打ち出しました。測量、設計、施工の一連の流れに三次元データを用いることになりますが、測量や施工管理にドローンを使えば生産性は一気に高まります。

 特集記事で紹介した大分県の大分川ダムの現場では、光波測量で1週間かかっていた切り土・盛り土量を把握する作業が、ドローンを使えばわずか1日ほどで済むそうです。同ダムの施工を担う鹿島の岡山誠・土木工務部ダムグループ次長は、「もう光波測量に戻ることはないだろう。一度味を占めた技術者なら、必ず次の現場でも使うはず」と言います。

 そのほか、落石などの危険箇所の監視や構造物の劣化状況把握など、人が近寄りにくい箇所を見る「目」として、ドローンは活躍の兆しを見せています。利用場面の拡大に伴い、航空法の改正や国土交通省による新たな基準の整備なども進んできました。特集記事では、こうした動向についても詳細に解説しています。

 そして、4月14日と16日に前震・本震が発生した熊本地震では、国土地理院がいち早くドローンを飛ばし、崩落した阿蘇大橋(熊本県南阿蘇村)周辺の土砂崩れの状況や、大きな被害を受けた益城町の断層の様子を撮影しています。災害状況の把握にも有効なことが、改めて証明されたと言えるでしょう。なお、熊本地震の被害の様子については、次号の5月9日号で詳しくお伝えします。