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リニューアルを経て、新しく生まれ変わった長崎市・鍋冠山公園展望台。関係者からは「お互いの意見を言い合える場があった」という声が上がるほど、設計段階から良い協働体制が築かれた。通常は建設コンサルタント会社の設計を承諾するだけの発注者も、今回のリニューアルでは自ら考え、提案して形にまで落とし込んだものもあったようだ(前編はこちら)。

鍋冠山公園展望台。元々あった展望台を老朽化などに伴いリニューアル。周辺整備なども含めて今年8月に完成する予定だ(写真:イクマ サトシ)
鍋冠山公園展望台。元々あった展望台を老朽化などに伴いリニューアル。周辺整備なども含めて今年8月に完成する予定だ(写真:イクマ サトシ)
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 九州大学持続可能な社会のための決断科学センターの高尾忠志准教授が、長崎市景観専門監を務めて4年。これまでに、デザインの指導や監修を手がけた市のプロジェクトは約80件に上る。高尾准教授は、「プロジェクトでは単に課題解決をするだけではなく、新しい価値をつくることを常に意識している」と明かす。

 その思想は事業を通して、市役所内で徐々に浸透してきた。鍋冠山公園展望台リニューアルを担当した市まちづくり部みどりの課の坂本明洋氏は、高尾准教授と共にプロジェクトを進めていくうえで、「モノづくりに対する見方が変わってきた」と話す。

 「建設コンサルタント会社からのデザインが良ければ評価し、維持管理に問題がありそうならばその点を指摘する、といった従来のやり方ではなく、『どうすれば、展望台の価値を高めることができるか』ということを、常に考えるようになった」(坂本氏)。